カードを持つなら、気に入ったデザインのカードを持ちたい。プリペイドカード(電車やバスカードなど)は、複数のデザインから好みのものを選ぶことができ、デザインの美しさからコレクターまでいます。金融系カードは地味なものが多く、プリペイドカードのように複数のカードから顧客が好きなデザインから選ぶチャンスはなかなかありませんでした。キャラクタカードはありましたが、アニメ物が中心で、版権料が高い割には誰でも欲しがるかどうか疑問が残ります。
実際にカードを使うのは顧客なのに、なぜ、個人のイメージに合ったデザインのカードを選べないのか? このような声に応え、東京ベイ信用金庫では、顧客が好きなデザインを選べるキャッシュカードの発行を始めました。顧客は従来の東京ベイカードに加え、うさぎカード、風景カード、ごまちゃんカードの3種類から好きなものを選択できます。2003年12月17日の発表以来、反響を呼び、新規の顧客以外に、いままで使用していたカードを、新しいデザインに変えたい、という顧客も現れ、カード発行担当者は嬉しい悲鳴をあげています。
この企画の実現にあたり、当社は20年にわたる経験を生かし、協力させていただきました。顧客が持ちたいと思うカードは、持っていて楽しく使いたくなるカードです。家族、恋人、親友に自慢できるカードであり、自慢されたほうも同じものを持ちたいと願うカードです。カードを発行する立場から考えても、いままでのカードと製造コストがそれほど変わらないなら、このようなカードを用意することは、顧客獲得のうえから、プラスになっても、マイナスにはなりません。

デザインの選定にあたっては、まず金融機関様の希望するカードへのイメージを伺い、下記の基準によりイメージに沿った候補デザインを用意し、選定いただきます。
●従来の金融系のイメージを脱却した斬新なデザイン。
●動物、海、風景など、癒し系のデザイン画や写真を使用。
●デザインを生かすため、カード名、金融機関名などの記述は必要最小限とする。
候補となるデザインは、膨大なライブラリや、この企画のために新しく用意したデザイン、写真などから抽出します。デザインを生かすため、カード表面は、全面オフセットとし、磁気ストライプの色は、デザインによっては色を変え銀や金なども使用しました。カードの材質は、金融機関という社会性を考え、ご希望により従来のPVCから、環境に優しいPETにしました。
抽出した候補デザインから、エンボス位置とデザインの関係など具体的に検討いただいたうえ選定していただきます。また、顧客が窓口でデザインを選ぶための、カード選択用チラシも用意できます。
金融機関では、現在、カード発行有料化の流れがあります。法人向カードやローンカードは有料のところが増え、紛失などによるカードの再発行も有料です。無料で発行するカードは、個人向キャッシュカードを口座開設時に発行するときのみ、というところが増えています。同じキャッシュカードでも、代理人カードや入金専用カードは有料というところもあります。現在の磁気カードが、単価の高いICカードに変わるまでには、あるいはそれ以前に完全有料化が実施されることでしょう。そのとき当社の提案する選択できるカードは、顧客獲得の上で、これからの金融系カードの方向を示唆するものと言えます。
|