名 前 |
アオサギ (蒼鷺) |
学 名 |
Ardea cinerea |
英語名 |
Grey heron |
分 類 |
コウノトリ目サギ科アオサギ属。分布先により4亜種に分けられる。
① Ardea cinerea cinerea Linnaeus, 1758 - ヨーロッパからロシア沿海州ウスリー地方、アフリカ、中東、中央アジア、インド。
② Ardea cinerea jouyi(アオサギ)モンゴルから中国、日本、東南アジア。
③ Ardea cinerea firasa マダガスカル、コモロ諸島。
④ Ardea cinerea monicae モーリタニア沿岸の島嶼。 |
分 布 |
ユーラシア、アフリカ、英国、インドネシア西部、日本、フィリピン北部、マダガスカルの温暖な地域の湿地、河川敷、湖、沼、水田など。 |
形 態 |
全長88- 98cm。翼長オス44-48.5cm、メス42.8-46.3cm。翼開長150-170cm。体重オス1,071-2,073g、メス1,020-1,785g。メスよりオスの方が、やや大型。頭部は白い。額から眼上部・後頭にかけ、黒い筋模様が入る。体上面は青灰色。種小名cinereaは「灰色の」の意。背に灰色の羽毛が伸長する(飾羽)。下面は白い羽毛で被われ、胸部の羽毛は伸長(飾羽)する。前頸から胸部にかけ、破線状の黒い縦縞が入る。側胸や腹部は黒い。雨覆の色彩は灰色で、初列雨覆や風切羽上面の色彩は黒い。人間でいう手首(翼角)の周辺には2つの白い斑紋が入る。虹彩は黄色。嘴は黄色。後肢は暗褐色。卵は長径5.7-6.1cm、短径4.1-4.3cm。若鳥は後頭に冠羽がなく、背が褐色みをおびる。繁殖期になると、嘴や後肢の色彩が赤みをおびる。メスはオスと比較すると、冠羽や飾羽があまり発達しない。 |
生 態 |
夏季、ユーラシア中緯度地方で繁殖、冬季、アフリカ中部、東南アジアなどへ南下、越冬。アフリカ南部やユーラシア南部などでは周年生息漂鳥または留鳥。日本では亜種アオサギが夏季、北海道で繁殖(夏鳥)、冬季、九州以南に越冬のため飛来(冬鳥)。本州、四国では周年生息(留鳥)。食性は動物食。魚類、両生類、小型哺乳類、甲殻類、昆虫など。平均寿命は20年、最高寿命は37年。 |
夢見処 |
夢見ヶ崎動物公園では、怪我などで保護された個体を手当てし、リハビリのうえ放鳥している、リハビリ期間中に野鳥舎などで展示されることもある。 |
備 考 |
養殖魚を食害する害鳥として、英国イングランドとウェールズでは、1970年代、毎年4600羽以上を駆除、1979年の生息数は5400ペアまで激減。逆に日本では生息数が増加している地域もある。日本で見られるサギ類で最も大きな種類。 |