名 前 |
ガビチョウ(画眉鳥)。中国名「画眉」の漢語表記。眼の周りにある眉状の模様から。 |
学 名 |
Garrulax canorus |
英語名 |
Melodius laughing thrush、Hwamei(または Hawamei 中国名)、Chinese thrush |
分 類 |
鳥綱スズメ目ヒタキ科ガビチョウ属 |
分 布 |
中国南部、海南島、台湾、香港、ベトナム北部、ラオス北部。日本では、 江戸時代から愛玩用・観賞用として輸入される。野外ではかご抜けまたは放鳥により留鳥となり、1980年代、北九州で観察。関東では1990年、山梨で最初に観察される。その後、南東北~九州北部(宮城、福島。千葉を除く関東各都県。大阪、兵庫、鳥取、島根、山口、高知、鹿児島を除く九州各県)で観察される。地上採食性のため積雪地への北上はなく渡りもしない。東京では高尾山が有名。ハワイでもガビチョウの増加により在来種が減少している。 |
形 態 |
体長約 22-25cm。嘴と尾が長い。体色は茶褐色で地味。眼の周り及びその後方に眉状に伸びた特徴的な白い紋様あり。嘴は黄色。 |
生 態 |
地上採食性。昆虫や果実を食べる。地上を走り高くは飛ばない。繁殖期はつがいや単独で行動、非繁殖期は小群で行動、丘陵地、平野の低木林、河原でも生息し藪を好む。産仔数は、1回に4卵。原産地での繁殖期は4~7月。大きな音色で美しく囀る。ウグイスやキビタキ、オオルリ、サンコウチョウの囀りもまねる。 |
備 考 |
外来生物法により、同属の2種とともに同法施行以前から飼育を継続、届出を出している者以外の愛玩、観賞目的での飼育は禁止。外来生物法で特定外来生物に指定される。同属の2種も日本国内で確認されている。
① カオグロガビチョウ 学名 Garrulax perspicillatus, 英名 Masked Laughingthrush
ガビチョウよりやや大きい。体色も褐色が主だが目の周囲が大きく黒く、また下尾筒は明るい茶褐色。かなりやかましい声でよく鳴く。中国名は七姉妹。三浦半島を中心として関東一円に分布。近年は分布域が縮小。
② カオジロガビチョウ 学名 Garrulax sannio, 英名 White-browed Laughingthrush
大きさはガビチョウと同程度。体色もガビチョウに似るが、ガビチョウが茶褐色なのに対して灰褐色。眼の周りから喉、嘴にかけて三角形状に白い。嘴は灰色。群馬県赤城山の南面を中心とした狭い範囲でのみ確認。
中国ではソウシチョウ同様、囀りを楽しむため広く飼われ、鳴き合わせ会も行われる。 |