名 前 |
マガモ(真鴨)、アオクビ(オスの緑色の頭部にちなむ) |
学 名 |
Anas platyrhynchos |
英語名 |
Mallard |
分 類 |
鳥網カモ目カモ科 |
分 布 |
夏は北半球の寒帯-温帯に広く分布、繁殖し、冬は温帯に移動する。日本では「冬鳥」だが、北海道や本州中部、北日本の山地では少数が繁殖する「留鳥」。 |
形 態 |
体長50-65cm。翼開長75-100cm。繁殖期のオスは黄色いくちばし、緑色の頭、白い首輪、灰白色と黒褐色の胴体。メスはくちばしが橙と黒で、ほぼ全身が黒褐色の地に黄褐色のふちどりがある羽毛。非繁殖期のオスはメスとよく似た羽色(エクリプス)になるが、くちばしの黄色が残るので区別できる。幼鳥は、くちばしに褐色みがある。 |
生 態 |
植物食が主の雑食。水草の葉や茎、植物の種子、貝などを食べる。水面を泳ぐのは上手だがもぐるのは苦手。水中に首を突っ込んだり逆立ちして餌をとる。非繁殖期は、湖沼、河川、海岸に生息。水辺なら淡水海水を問わない。群れを形成し生活。越冬中の10月末-12月につがいを形成、春に雄雌が連れ立って繁殖地へ渡る。繁殖期は湖沼、池、湿地の周辺の草地などで生息。繁殖形態は卵生。繁殖期は4-8月で、巣は水辺近くの茂みの中、水辺に近い草地の地上に座って首で引き寄せられる範囲の草をあつめ浅い皿状の巣を作り、1-13個(平均11個)を産卵。卵は白色で平均サイズは57x41mm。他のカモ類と同様、抱卵・育雛はメスが行う。卵は抱卵開始から28-29日で孵化、雛は42-60日で飛べるようになる。本州中部以南での繁殖はアヒル・アイガモが繁殖した可能性が高い。アヒル・アイガモとマガモは生物学的には同じ種で識別しがたい。寿命は野生で10年前後、飼育下で約20年。 |
夢見処 |
マガモは、川崎では多摩川やニヶ領用水などでカルガモとともによく見かけたが、近年、カルガモは増えているものの、純粋なマガモを見かける機会は少なくなっている。夢見では怪我などで保護されたものが、フラミンゴ池やバックヤードで手当てを受け、回復後、野生に戻されている。 |
備 考 |
日本では古来から狩猟の対象で鳥獣保護法でも狩猟鳥に指定、マガモの肉はカルガモやヒドリガモのような臭みがなく、質、量ともに最高とされる。アヒルは古来から家禽としても飼いならされてきたが、アヒルの先祖はマガモで、アヒルとマガモのかけあわせがアイガモになる。人になつきやすく都市部の池などでよく餌付けされ、建物や街路樹の木のうろに営巣する例もある。アイガモ農法でアイガモが野飼いされるようになってから、アイガモかマガモか分からない個体が出現するようになり、遺伝子汚染を懸念する研究者もいる。 |