名 前 |
ツミ(雀鷹、雀鷂)。「雀」はスズメも含む小型鳥類を捕食することに由来、英名(sparrow = スズメ)と同義。 |
学 名 |
Accipiter gularis |
英語名 |
Japanese lesser sparrowhawk, Japanese sparrowhawk |
分 類 |
タカ目タカ科ハイタカ属 |
分 布 |
東アジアから東南アジア。夏に中国東部、日本、朝鮮半島で繁殖。冬に中国南部や東南アジアで越冬。日本では基亜種が温暖な地域で留鳥。寒冷地では冬に南下することもある。 |
形 態 |
全長オス27cm、メス30cm。翼開長50-63cm。同じ属のハイタカより小さくハト大前後で、ハイタカほど眉班が目立たない。下面は白い羽毛で覆われる。眼の周囲は黄色。幼鳥は上面が暗褐色、下面が淡褐色の羽毛で覆われる。胸部に縦縞、腹部にハート状、体側面に横縞状の暗褐色の斑紋。虹彩は緑褐色。オスの成鳥は上面が青味がかった灰色、胸部から体側面はオレンジ色の羽毛で覆われる。虹彩は赤褐色。メスの成鳥は上面は灰褐色、下面には暗褐色の横縞が入る。虹彩は黄色。 |
生 態 |
平地から山地の森林に生息。単独もしくはペアで生活。食性は動物食。主に小形鳥類を食べるが、爬虫類、小形哺乳類、昆虫なども食べる。繁殖形態は卵生。繁殖期には縄張りを形成。針葉樹の樹上に木の枝を組み合わせた巣を作り、4-6月に1回に2-5個の卵を産む。抱卵期間は約30日。雛は孵化から約30日で巣立つ。本来ツミは、巣の半径50m以内に侵入するカラスなどの捕食者に対し防衛行動を行うことから、卵や雛の捕食を避けるためオナガがツミの巣の周囲で繁殖することが多かった。だが近年ではカラスの個体数が増加し、ツミが防ぎきれなくなったことからカラスに対しあまり防衛行動を行わなくなり、オナガがツミを頼りにすることが減っている。 |
備 考 |
都市部では緑化で繁殖が増加しているが、開発による生息地の破壊で生息数は減少している。鷹狩りにおいては古くからオスをエッサイ(悦哉)と呼称することもある。 |