名 前 |
コイ(鯉) |
学 名 |
Cyprinus carpio |
英語名 |
Carp, Common carp |
分 類 |
コイ目コイ科 |
分 布 |
流れが緩やかな川や池などに生息する淡水魚。中央アジア原産とされる。環境適応性が高く、食用として養殖、放流が行われ世界中に分布した。日本のコイは日本に自然分布していたとされる。欧米でも、ドイツなどで養殖され、食用の飼育品種も生み出されている。 |
形 態 |
外見はフナに似るが、頭や目が体に対して小さく、口もとに2対の口ひげがある。体長は60センチ程度。まれに1メートルを超すものもいる。飼育・養殖された個体は体高が高く動きも遅い。野生は体高が低く細身で動きもわりあい速い。雌に比べて雄の方が頭が大きい。口に歯はないが、のどに咽頭歯という歯があり、これで硬い貝殻なども砕き割って飲み込む。口は開くと下を向き、湖底の餌をついばみやすくなっている。胃はない。またウェーベル氏器官(頭骨に近い部分の脊椎骨と肋骨が変形、共鳴装置として働き小さな振動を内耳に伝える)を持っているため音には敏感。
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生 態 |
産卵期は春から初夏。浅瀬でバシャバシャ水音を立てながら水草に産卵・放精する。一度の産卵数は50-60万ほど。卵は水草などに付着し数日のうちに孵化。稚魚はしばらく浅場で過ごし成長につれ深場に移動する。飼育されたコイは流れのある浅瀬でも泳ぎまわるが、野生のコイは流れのあまりない深みにひそみ、産卵期以外あまり浅瀬に上がってこない。雑食性。水草、貝類、ミミズ、昆虫類、甲殻類、他の魚の卵や小魚など何でも食べる。鱗から年齢の判定がしやすい魚類の中でコイは長寿で知られ、寿命は20年以上で70年以上生きる個体もあり平均30年程度。汚れた水にも対応する環境適応能力がある。滝登りで有名なコイだが、実際はジャンプが下手で小型の個体が2メートル程度の高さまでジャンプする程度。
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